大判例

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広島高等裁判所 昭和43年(う)308号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕一、原判決は、中浜武に対する本件欺罔行為の日時として、起訴状の記載と同様、昭和三八年五月二五日頃と認定判示しているけれども、原判決の挙示する証拠、特に中浜武の検察官に対する昭和四二年七月四日付供述調書、笠間義一の検察官に対する供述調書によれば右欺罔行為の日時は昭和三八年四月中旬頃であることが明らかであり、原判決の認定した右日時と原判決挙示の証拠との間には一ケ月以上の相違の存することが認められる。

二、原判決が、被告人が中浜武から内金名下に現金六万円を交付させた日時として、起訴状の記載と同様、同年一二月一〇日と認定判示しているのは、その前後の関係からみて昭和三九年一二月一〇日を指すものと認めざるをえないが、原判決の挙示する証拠、特に中浜武の検察官に対する昭和四二年七月一七日付供述調書(記録三五丁ないし五〇丁の分)によれば、右交付させた日時は昭和四〇年一二月一〇日であることが明らかであり、原判決の認定した右日時と原判決挙示の証拠との間には一年の相違の存することが認められる。

叙上のような原判決の瑕疵は単なる誤記であるとはとうてい認め難く、判決の認定事実と証拠との間に刑訴法三七八条四号後段にいわゆる理由にくいちがいがあるものと断定せざるをえないから、原判決はこの点において破棄を免れない。

(高橋文恵 久安弘一 渡辺宏)

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